inductor's blog

nothing but self note :)

オンライン勉強会でオフラインイベントを開催した話

ご挨拶

こんにちは。inductorと申します。

インフラ勉強会というオンライン勉強会のAdminをやっています。

普段は、ファッションECを運営するとある会社でインフラエンジニアをしています。

この記事では、インフラ勉強会で半年記念のオフラインミートアップを開催したときにどうやったかを書いていきます。

インフラ勉強会について

インフラを勉強したい人のためのオンライン勉強会です。

インフラエンジニアの方でもそうでない方でも、毎日自分が好きな時間に勉強会を開催したり、好きなセッションに参加したりすることができるのが特徴です。

そのため、インフラ関連に限らない継続的なアウトプットの機会を提供する場にもなっています。

参加人数も、強いエンジニアの方々が度々シェアしてくれたりしたことで、当初の予想を大幅に上回る数(2018年7月末現在でほぼ3000人)になっています。特に、地方の人や子持ちのお母さんなどの参加率が高い印象です。

オンラインなアクティブメンバーは、Discordに直近ログインしたユーザーやポータルサイトへのアクセス数も考慮すると、1000人程度はいることになるので、コミュニティとしてもかなり活動的なのかなと思っています。

オンラインコミュニティの運営にあたって大まかに感じたことなどは、以下のスライドにもまとめてありますので興味があればご覧ください。

speakerdeck.com

半年記念ミートアップ準備の裏側

インフラ勉強会が発足されたのは2017年の12月で、先月にちょうど創立半年でした。

前々から何かしらのイベントはやりたいねとちらほら話してはいたのですが、誰も特に声をかけていなかったので僕が「やろう」と言いました。

すると、次々にいろいろなアイデアや役割を決めてくれる人たちがあらわれて、自分たちの実現したいことが少しずつ形になっていきました。

↓当日の様子 f:id:inductor:20180726173730j:plain

オンラインであることの良さと大変さ

オンラインコミュニティで数百人規模のイベントを運営するのは、メンバーの誰も経験したことがありませんでした。

端的に言って、どうなるのか、全く想像がついていませんでした。

運営のメンバー同士も普段から一緒に仕事している人たちというわけでもありませんし、お互いにどんなことができるかというのも理解できているわけではありませんでした。
そのため、意識合わせや意思決定のタイミングを図るのが非常に大変でした。時には少し厳し目な口調で声をかけてしまったこともあります(すみませんでした!)。

ただ、僕たちには間違いなく共通した認識が1つありました。それは、

  • 「勉強会を運営したくてやっている」

ということです。

嫌々誰かにやらされているわけではないので、やりたいと思った人がどんどん声を上げて主体的に取り組んでいってくれました。
言い出しっぺの僕からするととてもありがたかったし、どんどんやっていこうって気持ちになりました。

一人は配信環境ガチ勢になり、一人はケータリングやお金周りの手配に集中し、一人はノベルティのおもしろステッカーを作ってくれ、一人は全体のタスク整理や取りまとめ、一人は各チームの進捗の確認をしてくれ・・・
と、少なくとも、やりたくないのに無理やりやらされていた人はいなかったと僕は思います。

コミュニティドリブンであること(ノウハウまとめたKibela記事あり)

当日までにまとめ上がったノウハウがここのKibela記事にまとまっています。

どんなにかっちりした枠組みで仕事をしても、そもそもみんなのやる気がなければ意味がなくて、みんながやりきろうって気持ちでやることほど最高のメソッドはありません。

そういう意味で、全ての運営に関わった人たちが一体となって、主体的に進めてくれたことが、完全に今回無事にイベントを終わらせることができた要因だったと思います。

↓当日の案内図も運営の方が作ってくださいました

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↓ケータリングの手配も!

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↓ステッカーの準備も!(そのへんのばらばらしてたのは僕の私物)

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変に上下関係がない

最終的な意思決定は、原則として僕を含む3人に委ねられていました。数が多いのは理由があって、僕らはあくまでオンラインコミュニティの運営にすぎないし、リアルの生活が第一だってところがあったと思っています。

でもこれはあくまで意思決定のための「役割」でしかなくて、基本的にはみんなで納得のいくところへ方針を固めていきました(とはいえほとんどトラブルなかった記憶です)。

会社とも違うので、変にお互いに気を使う必要はありませんでした。必要なことや提案、改善などはどのポジションであっても積極的に声を上げてやっていたと思います。

前職でマネージメント3.0に関する話を何度か耳にしていたことが結構活きた感じもします。

↓全体のタスクを確認しながら司会までやってくれたイケメンの図

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↓懇親会の様子

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↓何故かスタッフではないのにお悩み相談なバーテンダーっぽくなっている参加者の図

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決めないといけないことを決める話

イベントの開催には必ず目的が必要です。インフラ勉強会の場合は、オンラインであるが故に以下のような問題を潜在的に抱えていました。

  • 参加だけして満足してしまう問題
  • 運営の声が3000人に届ききらない
  • 登壇のハードルが高すぎる(と思われがち)

入ったは良いけど、オンラインでメンターみたいな存在も少ないので、どう参加したら良いのかわからないと迷ってしまう人も多いようです。

そのため、以下のような方針を定めていました。

インフラ勉強会におけるオフラインイベント開催の目的

  1. 半年間の活動の振り返り
  2. あらためて、コミュニティの目的をみんなで再確認する

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1については半分自己満足みたいなところもあるのでアレですが、特に2は、「インフラ勉強会は気軽に参加して良いんだよ。初心者にどんどん声を上げてもらいたいコミュニティなんだよ」ということを叫び続けるためにも重要でした。

「インフラ」という言葉自体、意味の幅が非常に広く、同じITでもレイヤや業界によって言葉が意味する範囲や方向が変わります。そういう多様的な意味の言葉の上で成り立つコミュニティだからこそ、いろいろなことをいろいろな立場からいろいろな人達と一緒に議論したり、情報共有できる場であることが、インフラ勉強会の強みでもあります。

インフラ勉強会のガイドラインでも書いていますが、ベンダーに依らない、できるだけ参加者に寄り添ったコミュニティであり続けることが、インフラ勉強会としての一番のミッションかなと僕は考えています。

オンライン勉強会、もっと流行って欲しい

connpassやmeetup.com経由でイベントに参加するのもいいんですが、自分たちがやりたいと思ったコミュニティが分散的に立ち上がる仮想通貨的な文化が勉強会にもあっていいと思うんですよね。

地方の人や時間のない主婦やお母さんたちでも気軽に参加して20分ちょっとぱぱっとスライドをみんなにお披露目して家事に戻ったり休んだり、そんな気軽なコミュニティが、フロントエンドやデザインのような界隈でももっと増えたら良いなと期待しています。

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さいごに

長くなってしまいましたが、インフラ勉強会を半年間運営し、オフラインイベント開催までこぎつけたところの一部について簡単にお話しました。

勉強会のありかたについてはいろいろな意見があると思いますが、うちはうちとして、こんなスタンスなんだよっていうのがわかっていただければと思います。

読んでいただきありがとうございました。