inductor's blog

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初めてKubeConに参加したエンジニアが感じた、海外カンファレンスへの臨み方

概要

この記事は、KubeConに参加した @inductor何も準備せずにKubeConに参加して学んだことをアウトプットする目的で書いています。

TL; DR

  • 英語(中国の場合は中国語)やりましょう
  • 海外でも言うほどレベルが死ぬほど高いってわけじゃない
  • コンテナ初心者でも怖くない

期待通り/期待以上だったこと

とにかく人が多い

これは本当にそうで、2018年12月のKubeCon Seattle 2018にはなんと8000人近くの参加者がいました。1月前に開催されたChinaが2500人くらいだったはずなので、3倍ですよ3倍。
普通に見渡す限りが、人、人、人。交流も楽しかった反面、人が多すぎて疲れたというのと誰と話せばええねんみたいになった側面もあります。

Keynote1

ブースがすごい

企業の展示は日本のイベントでも行われているとは思いますが、今回は8000人来場ということもあってか、InteropCEATECにも劣らぬようなすさまじい規模・数の企業が参加されていました(e.g. Microsoft, Google, AWS, IBM Cloud, Datadog etc)。
ノベルティも凄まじい数配られていて、もらったTシャツだけで普通に1シーズン過ごせるのではないかというお気持ちです。

Keynoteの規模感がすごい

音響からセットから、TV番組やライブのような規模のセットで、こりゃ大金払ってるだけあるなあという印象でした。
参加者の人数に劣らぬ勢いを運営側にも感じました。

Keynote2

全体的に見て、「Kubernetes」というOSSを中心としたお祭り、というのが印象です。普通にブース見回るだけで丸一日過ごせますし、セッションを積極的に聞きに行きすぎても疲れてしまうので適当に切り上げつつスタミナを保ったほうがよさそうでした。

英語やっててよかった

英語は独学でかれこれ7,8年やってますが、雑談が一番得意な僕としてはシアトルの現地の人達や、GAFAAirbnbなどのモンスターテック企業のエンジニアたちといろいろ交流できたり、Keynoteを話した方に声をかけていただいたり、とてもよかったです。
どれだけ準備しておくかっていう面では人によるでしょうが、海外カンファレンスに参加する上でもそうでなくともやっぱ英語やっといたほうが情報のアンテナも広がって良いと思います!

期待はずれ/予想と違ったこと

Keynoteの内容がいまいちなやつもあった

まあこれはとある参加者もツイートで発言しててややバズりかけてたのですが、初日のKeynoteは正直かなりつまらなかったかなあと思います。
これにはCNCFやLFの目論見があるように感じていて、8000人の中でもマジョリティであろう「コンテナ興味あるけどそこまでまだ分かってない勢」に対してリーチしようとした結果なんだろうと思います。
2日目以降はそれなりに大きな事例の話もあり、自分の中ではAirbnbの事例が地に足ついてて運用の参考になる例だったように思います。Uberの事例も面白かったですね。

(どんなイベントでも言えるけど)セッションの質にばらつきがあった

明言は避けますが、参加したいくつかのセッションはわりと期待はずれな感じでした。あるソフトウェアに関するセッションで、タイトル的にユーザー向けに事例の話をするのかと思いきや、蓋を開けてみるとそうでもなかったり、
まあこれは、そもそもどんなイベントでもばらつきがあるのでしょうがないですね。ただ、KubeConほどの規模でもこんなことあるんだなあと言うのは少しもやもやしました。

参加者の反応を見る限り、Kubernetesをエッジでガリガリ使えてない層も多そうだった

仮に日本で全体の10%がProduction readyなコンテナ運用ができていると仮定した場合、海外でも同じような感じなのかな?という風におもいました。日本と欧米で比べたときには、欧米のほうが絶対数が事例的にも風土的にも多いのは目に見えていますが、
現実問題として意外にまだ使っておらず検討中のところもありそうです。

日本人エンジニアと交流できた

これはいい意味での期待はずれで、CAの青山くんが主催してくれた日本人交流会や、空き時間に知り合い経由で知り合った人などとマイクロサービスに関する意見を交換したり、SREとしてどのような取り組みを行っているかなどといったお話をいろいろ伺うことができました。
自社の印象なども含めて客観視できたことも多く、僕としては日本人のエンジニアの方々と現地で交流できたことは結果的に大きなプラスになりました。

やれなかったことや、やっておきべきだと思ったこと

セッションの数が多すぎるので予習

単純に時間がとれなかったのとめんどくさくてやってなかったのですが、とにかくセッション数が多いので当たりは事前につけておいたほうが良かったと思いました。
特に、Introと付いてないものについては前提知識も必要になるため、もう少しちゃんとKubernetesやCNCF Projectに対する理解を深めておくべきだったと感じました。

食事の場所や休憩できる場所の下調べ

会場のご飯も悪くないのですが、あまり現地の食事でハズレが続くとつらいので、ある程度知り合いやTripAdvisorなどで下調べはしておいたほうがよさそうです。
いまホテル最終日の夜でこの記事を書いてるんですが、日本に帰ったら素うどんをずるずるっといきたいお気持ちです。

トラベルグッズの確保

飛行機はわりとしんどいと思います。

あたりはあって損はないかと!
ネックピローは手で膨らませられるタイプのやつがおすすめです。

さいごに

海外カンファレンスというと非常にハードルが高くすごいもののように感じますが、
参加してみると、すごくないエンジニアでも学ぶことが多く、行ってみる価値はあると思います。

「行ってみたいけどKubernetesとか全然わからないしDockerもちょっとしか触ってないなあ」と思っている人にこそ、いまのKubeConはオープンに参加ができるような大きなコミュニティの器が出来上がっていて、
改めて、コミュニティの大きさや熱量を感じることができました。

この記事が、みなさんの参加のきっかけになるといいなとおもいます。